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日本舞踊の長唄とは? 番組でよく見る代表曲の一覧と聞きどころ

2026-09-22 更新 長唄は日本舞踊の曲で最も数が多い「唄う」三味線音楽。細棹の三味線に唄方が横一列、笛と鼓が加わる大編成が目印です。藤娘・越後獅子・松の緑など番組で出会う代表曲を一覧にしました。

結論から。長唄(ながうた)は、日本舞踊で使う三味線音楽のうち「語る」のではなく「唄う」種類のことです。江戸の歌舞伎とともに発達した音楽で、日本舞踊の演目としては最も曲数が多く、初めて行く公演でもまず長唄の曲に出会います。番組に「長唄 藤娘」と書いてあれば、それが音楽の種類+曲名です。

日本舞踊の長唄とは、どんな音楽ですか?

長唄は「唄物(うたいもの)」、つまり節をつけて唄う三味線音楽です。歌舞伎舞踊の三味線音楽は長唄・義太夫・常磐津・清元の4つに大きく分かれ、このうち唄物は長唄だけで、残る3つは芝居のように語る「語り物」です(出典:文化デジタルライブラリー「歌舞伎舞踊の音楽」)。

音の特徴は「明るくリズミカル」で、景色を描くのが得意なこと。使う三味線は音域が一番高い細棹(ほそざお)で、三味線の他に大鼓・小鼓・太鼓・笛といった大人数の編成になるのが他のジャンルとの違いです。客席から見ると、唄い手が横一列に並び、その後ろや脇に囃子(はやし)が座っている絵になります。

番組でよく見る長唄の代表曲は?

発表会や協会公演で出会いやすい長唄の曲を、場面ごとに並べます。上演時間は会によって抜粋もあるため、あくまで目安です。

曲名どんな曲かここを見る
松の緑嘉永5年(1852)、四世杵屋六三郎が娘の名披露目のために作曲した祝儀曲。約8分冒頭約1分の前弾き(三味線だけの演奏)と、太夫の歩き方
鶴亀嘉永4年(1851)、十世杵屋六左衛門作曲。帝が鶴と亀の舞を見る、正月向きの曲三人なら鶴・亀・帝。荘重な気分
老松文政3年(1820)、四世杵屋六三郎が母の八十歳の祝いに作曲神舞合方・松風合方での扇の技
藤娘文政9年(1826)初演。藤の精の娘が恋心を踊る、日本舞踊で最も有名な曲塗り笠の紐を口にくわえる場面、鉦が鳴る「藤音頭」
鷺娘宝暦12年(1762)初演。白鷺の精が恋に苦しむ大曲雪景色→傘の踊り→地獄の責め、の三部構成
京鹿子娘道成寺宝暦3年(1753)初演。義太夫と長唄で構成される大曲衣裳が引き抜きで次々変わるたび「別の顔」と見る
越後獅子文化8年(1811)初演。越後の大道芸人を描く「置」がなくいきなり始まる。終盤の布晒し
供奴文政11年(1828)初演。主人にはぐれた奴が主人自慢をする足拍子と横ギバからの立ち上がり
鏡獅子明治26年(1893)初演。御小姓・弥生が獅子の精に変わる一人で娘と獅子を踊り分ける
手習子寛政4年(1792)初演。寺子屋帰りの娘が道草をする傘を開いたら外、閉じたら内心
羽根の禿正月の吉原で禿(かむろ)が羽根つきをして遊ぶ羽子板の当て振り。筋は追わなくてよい
菊づくし安永4年(1775)の曲。菊の花笠を持って踊る子どものおさらい会の定番。基本の型の見本
汐汲文化8年(1811)初演。海女・松風が恋人の形見を身につける烏帽子と狩衣を女が着る「男装」
二人椀久1774年初演。長唄に現存する最古級の難曲夢の中の逢瀬。かざした手の入れ替わり

『藤娘』『松の緑』『菊づくし』は発表会の定番、『鷺娘』『娘道成寺』『二人椀久』は大曲で、番組の後半に置かれることが多い曲です。

長唄の曲はどんな順番で進みますか?

多くの曲は「置(おき)→出端(では)→クドキ→踊り地→チラシ」の五段で進みます。置は人物が登場する前に場面や背景を説明する部分、出端は登場の場面、クドキは作品の核で女方なら切ない女心を、立役なら戦の様子を表す部分です。踊り地は筋から離れて華やかに踊る部分、チラシは元の物語に戻って締める部分。

『藤娘』はこの五段が教科書どおりに並ぶので、1曲体感しておくと他の曲も読めるようになります。なお『越後獅子』『供奴』のように置がない曲もあります。

唄が止まって三味線だけになったら何ですか?

「合方(あいかた)」という長い間奏です。歌舞伎事典は合方を、短い間奏である合の手に比べてより長くて独立した内容を持ち、長唄では重要な聴かせどころと説明しています。

歌詞が止まるので手持ちぶさたに感じますが、ここは踊り手が扇や体の技を見せる時間です。「退屈な間」ではなく「一番技術が見える時間」と思って見てください。

長唄の歌詞の意味はどこで読めますか?

文化デジタルライブラリーが『藤娘』などの詞章を段ごとに現代語訳つきで公開しているほか、長唄演奏家の杵屋勝壽さんのサイトに長唄の曲解説がまとまっています。

公演の前夜に、番組に載っている曲名で1つだけ歌詞を読んでおくと、舞台で「今この言葉を踊っている」と分かる瞬間が来ます。全曲を予習する必要はありません。1曲で十分です。

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この記事についてよくある質問AIや検索で聞かれることが多い問いに、短く

長唄はどこを見れば長唄だと分かりますか?

番組(プログラム)の曲名の前です。「長唄 藤娘」のように音楽の種類+曲名の順で書かれています。舞台では、唄い手が横一列に並び笛・小鼓・大鼓・太鼓が加わる大編成が長唄の目印です。

長唄の歌詞の意味は調べられますか?

調べられます。文化デジタルライブラリーは『藤娘』などの詞章を段ごとに現代語訳つきで公開しており、長唄演奏家の曲解説サイトでも多くの曲の歌詞が読めます。

長唄の曲は何分くらいですか?

曲によりますが、『松の緑』は約8分、『越後獅子』は15〜20分が目安です。公演では抜粋で踊ることもあるため、番組の時間表記を確認してください。

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