今日のドリル 読み物しるし 0 / 14 登録不要・無料・順位なし
見る前に5分読むだけ 踊れなくていい 番組の演目名からあらすじが引ける 順位は出しません
02

舞台の上の人と物 踊り手・地方・後見・衣裳・小道具

幕が開いたとき、舞台には踊り手のほかに何人もいて、いろいろな物が置かれています。「誰が何をしているか」がわかると、見る場所が決まります。

第一段舞台の上の人と物誰が何をしているかが見える
第二段曲の型と所作物語の流れと、振りの意味が読める
第三段音を聴く唄と語り、三味線の違いが聞こえる
第四段演目を知る番組の演目名から、物語と見どころが浮かぶ

踊り手・地方・後見

2-1

踊り手(立方)と、役の読み方

動画つき 読むのに約8分 まずここ
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YouTube:日舞チャンネル(日本舞踊協会 神奈川県支部)「衣裳編1」
ひとことで幕が開いた瞬間に「誰」かを判定する。衣裳の色と柄、帯、かつら。素踊りなら番組の曲名から先に把握しておく。
  • 赤い振袖に豪華な髪飾り=姫。華やかな振袖=町娘赤は「身分の高さと恋の情熱」。振袖は娘らしさの象徴(文化デジタルライブラリー)。
  • 地味な着物に黒い襟・帯、眉をぼかす=世話女房。大きな前結びの帯と高い下駄=傾城(遊女)老女は白髪と額の紫の帽子。柄が「鷺の羽」「鱗」なら正体は鳥や蛇。
  • 紋付袴・着流しで踊っていたら「素踊り」役は衣裳でなく体と扇で示される。番組の曲名で「誰」を先に決めてから見る。
舞台では、この順に見る
STEP 1幕が開いたら、まず色を見る赤・華やか・地味・白
STEP 2帯とかつらを見る前結び=遊女、片はずし=武家の妻
STEP 3持ち物を見る笠・傘・扇・提灯で職業や場面がわかる
STEP 4番組の曲名と照らす「娘」「奴」「獅子」など曲名に役が入っていることが多い
つまずきやすいところ
  • 素踊りで誰だかわからない正解。素踊りは「役を体だけで示す」高度な形式。番組の曲名と 05 演目 で先に主人公を知っておく。
  • 衣裳が途中で変わった引き抜き」か「ぶっかえり」。別の役・正体に変わった合図(03 で詳しく)。
確かめること
かつら(鬘)の見分けをもっと:日舞チャンネル「鬘編」17分

同じ神奈川県支部の「みんなプリンセスになれる魔法 鬘編」で、娘・女房・武家のかつらの型が詳しく見られます。YouTube で見る

2-2

地方(じかた)— 唄・三味線・鳴物

動画つき 読むのに約7分 まずここ
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YouTube:日舞チャンネル(日本舞踊協会 神奈川県支部)「のぞいてみよう!舞台裏」
ひとことで舞台の奥や横に並ぶ演奏者が「地方」。唄い手が大勢横一列で笛太鼓が入れば長唄。見台の前に2〜3人なら清元常磐津
  • 地方=唄(または浄瑠璃)・三味線・鳴物鳴物は三味線以外の楽器すべて(笛・小鼓・大鼓・太鼓)。真ん中の唄と三味線が全体を引っ張る。
  • 人数と並び方で音楽の種類がわかる長唄は大編成で横一列。清元・常磐津は見台を前に少人数で「出語り」。義太夫は太い三味線と語り手。
  • 踊り手が止まっているときは、地方を見る三味線だけになる「合方」は演奏の聴かせどころ。踊り手と地方の呼吸の合わせ方が見える。
舞台では、この順に見る
STEP 1幕が開いたら、地方の人数を数える6人以上で笛太鼓あり=長唄の可能性大
STEP 2見台(譜面台)があるか見るあれば浄瑠璃系(清元・常磐津・義太夫)
STEP 3唄っているか、語っているか聞く04 音を聴く へ
つまずきやすいところ
  • 演奏者が見えない「霞幕」で隠す演出や、録音(テープ)で踊る会もあります。おさらい会では録音が多い。
  • 三味線の音の高さで迷う高くて軽い=長唄(細棹)、中くらい=清元・常磐津(中棹)、低くて重い=義太夫(太棹)。
確かめること
2-3

後見(こうけん)と黒衣 — いても「いない人」

読むのに約3分 まずここ
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ひとことで踊り手の手元で小道具が増えたり消えたりしたら、後見の仕事。黒い服の人は「見えない」約束。裃姿の後見は格式の高い曲。
  • 後見=踊り手を舞台上で助ける係衣裳や髪型を瞬時に替え、道具を渡し、要らなくなった道具を消す(歌舞伎演目案内)。
  • 黒衣(くろご)は「黒=見えない」見ないのが観客の作法。目で追わない。
  • 裃(かみしも)後見は松羽目物や格式の高い舞踊後見を務めるのは同門の先輩や師匠格。名前は番組に載ることがある。
舞台では、この順に見る
STEP 1小道具が増減した瞬間を1回見つける藤娘の笠、鷺娘の傘
STEP 2そのあと後見から目を離す踊り手に戻す
つまずきやすいところ
  • 後見が気になって踊りが見られない初回は仕方ない。「消える手品」だと思って一度だけ見て、あとは無視。
  • 家族が後見を務めている後見は「踊り手を一番近くで支える役」。番組に名前があれば、それも拍手の対象。
確かめること

舞台装置・衣裳・小道具

2-4

舞台装置 — 所作舞台・松羽目・浅葱幕・屏風・花道

動画つき 読むのに約6分 まずここ
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YouTube:日舞チャンネル(日本舞踊協会 神奈川県支部)「舞台の名前と豆知識」
ひとことで床に敷いた桧の板が「所作舞台」。足拍子がトンと響くのはこの板のおかげ。奥に老松の絵なら能仕立て、水色の幕が落ちたら場面転換。
  • 所作舞台(所作台)足のすべりと足拍子の響きのために敷く桧の置き舞台。土足厳禁。
  • 松羽目=能舞台の見立て正面に老松、左右に竹。能・狂言から来た曲(連獅子・土蜘・賤機帯)の目印。
  • 浅葱幕(あさぎまく)の振り落とし水色の幕がストンと落ちて華やかな舞台が現れる。初心者にもわかる見せ場。素踊り屏風だけ。
舞台では、この順に見る
STEP 1床の板(所作台)を確認足拍子が響く曲か予想できる
STEP 2背景を見る:老松か、屏風か、大道具か老松=松羽目物、屏風=素踊り
STEP 3客席左手の通路(花道)があれば「七三」を覚えておく登場の見せ場。供奴の「してこいな」はここ
つまずきやすいところ
  • ホールに花道がない県の公会堂・文化会館では花道なしが普通。その場合は舞台の袖から出ます。
  • 暗い舞台で唄だけ聞こえる曲の「置(オキ)」。人物はまだ出ていない。歌詞で季節と場所を聞く時間。
確かめること
2-5

素踊りと衣裳付け — 発表会の2つの姿

読むのに約3分 まずここ
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ひとことで紋付袴・着流しで踊るのが素踊り、役の衣裳とかつらで踊るのが衣裳付け。素踊りは「何役も体だけで踊り分ける」ので、実は技量が試される形式。
  • 素踊り大道具も使わず屏風だけを背景に。祝儀物や勉強会に多い。「役は体で示す」。
  • 衣裳付け歌舞伎役者と基本的に同じ衣裳・かつら・化粧。本舞台の発表会や名披露目
  • 半素(はんす)その中間。役のイメージを象徴的に映す拵え。
舞台では、この順に見る
STEP 1番組に「素踊り」の注記があるか見るなければ衣裳付けのことが多い
STEP 2素踊りなら「肘と足先」で男女を見分ける(03)
STEP 3衣裳付けなら「色と柄」で役を読む(2-1)
つまずきやすいところ
  • 素踊りは地味で退屈に見える見る場所を「間」と「扇の見立て」に移すと、素踊りのほうが踊り手の技がむき出しで面白い。
  • 衣裳付けは何が起きているか追えない衣裳が変わる=役や心が変わる、と覚える。
確かめること
2-6

小道具の見立て — 扇・手ぬぐい・傘・晒し

動画つき 読むのに約7分 まずここ
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YouTube:日舞チャンネル(日本舞踊協会 神奈川県支部)「お扇子のヒミツ・見立てクイズ」
ひとことで扇が月、波、盃、刀に変わる。手ぬぐいは涙を拭く布にも綱にも棹にもなる。「いま何に見立てているか」を当てるのが、いちばん楽しい見方。
  • 扇:月・波・盃・刀・鏡・落ち葉半分閉じて口元=盃。横にゆっくり=波。先で指す=月や遠景。二枚扇は『鏡獅子』『紅葉狩』。
  • 手ぬぐい:縮緬は女心、木綿は綱『娘道成寺』『汐汲』の縮緬、『三社祭』の善の綱は木綿。舟を漕ぐ棹にも。
  • 傘・笠・晒し・鞨鼓・毛槍・提灯『鷺娘』の蛇の目傘、『藤娘』の塗り笠、『越後獅子』『近江のお兼』の晒し、『供奴』の提灯と毛槍。
舞台では、この順に見る
STEP 1動画のクイズに答える扇が何に見えるか
STEP 2舞台で、扇が形を変えた瞬間に「何」と心の中で言う月・波・盃…
STEP 3わからなければ歌詞を聞く歌詞にそのものの名前が出ていることが多い(当て振り)
つまずきやすいところ
  • 速すぎて見立てが追えないクドキ(ゆっくりした聞かせどころ)で見立ては増える。踊り地(速い部分)は追わなくていい。
  • 見立てを当てられない当てるのが目的ではない。「いま何かに見立てた」と気づくだけで、踊りが物語になる。
確かめること
小道具屋さんの裏側:日舞チャンネル「小道具 in Wonder Land」

浅草の小道具店を訪ねる回。扇・手ぬぐい・鞨鼓・晒しの実物が見られます。12

2-7

化粧とかつら — 白塗りができるまで

動画つき 読むのに約13分 二度目に
確かめた
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YouTube:VOGUE JAPAN「藤間爽子が、日本舞踊の伝統的な化粧法を特別披露」
ひとことで舞台の顔は、眉を消して白く塗り、目張りで目を作る。化粧と衣裳とかつらで1〜2時間。開演前に踊り手がしていること。
  • 眉つぶし → 白塗り → 目張り → 眉 → 口紅の順「注目ポイントへ」で各工程に飛べます。
  • かつらは「羽二重」で頭を押さえてから娘は島田、女房は丸髷、武家は片はずし。型で役がわかる。
  • 家族が出るなら、この時間を知っておく楽屋入りは開演の2〜3時間前。差し入れは「帰りの荷物にならないもの」。
舞台では、この順に見る
STEP 1動画を最後まで一度見る13分
STEP 2客席で、目張りの赤と口紅を見る遠くの席でも表情が読めるのは目張りのおかげ
つまずきやすいところ
  • 白塗りが怖く見える歌舞伎由来の「約束」。遠い席から表情を見せるための工夫と知ると、見え方が変わります。
確かめること
この章を終えたら

03 曲の型と所作 オキ・クドキ・チラシ、当て振り

ほとんどの曲は同じ「型」で進みます。型を知ると、いま物語のどこにいるかがわかる。振りには「歌詞をそのまま表す」ものと「別のものに見立てる」ものがあります。
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