結論から。日本舞踊の名取として公表されている芸能人には、尾上紫さん(尾上流)、倉科カナさん(坂東流)、藤間爽子さん(紫派藤間流)、松たか子さん(松本流)、檀れいさん(花柳流)などがいます。名取とは流派の芸名を許された人のこと。つまり「趣味で習っている」の先にある段階です。この記事では、公式サイトや報道で裏の取れる人だけを挙げ、その舞台をどこで見られるかまで書きます。
日本舞踊の名取の芸能人は誰ですか?
公式サイトや報道で確認できるのは、次の5人です。ほかにも習っている人はいますが、ここでは出典のあるものだけを載せています。
| 名前 | 流派・芸名 | 出典 |
|---|---|---|
| 尾上紫さん | 尾上流 名取師範(1990年に名を許される) | 尾上流公式 |
| 倉科カナさん | 坂東流 名取(2022年に試験合格) | ORICON NEWS |
| 藤間爽子さん | 紫派藤間流 三代目家元「藤間紫」 | SPICE |
| 松たか子さん | 松本流 名取「初代 松本幸華」 | Wikipedia |
| 檀れいさん | 花柳流「花柳萩蝶」 | 檀れい公式サイト |
尾上紫さんはどういう人ですか?
女優であり、日本舞踊尾上流の名取師範です。流派の公式サイトは肩書きを「尾上流名取師範」と明記しています(尾上流)。
日本舞踊尾上流三代家元・二代尾上菊之丞(現・墨雪)さんの長女として生まれ、3歳で初舞台、1990年に「尾上紫」の名を許されました。女優としてのデビューは2000年です。舞踊家としての受賞も多く、令和6年度(第75回)芸術選奨の舞踊部門で大臣賞を受けています。
尾上流は1948年(昭和23年)に歌舞伎俳優の六代目尾上菊五郎が創立した流派です(尾上流)。
倉科カナさんは何流の名取ですか?
坂東流です。2022年3月、日本舞踊「坂東流」の名取試験に合格したことを本人がInstagramで報告し、ニュースになりました(ORICON NEWS)。
坂東流も歌舞伎の家(坂東三津五郎家)から生まれた流派で、五大流派のひとつに数えられます。
藤間爽子さんは名取ですか、家元ですか?
家元です。2021年に紫派藤間流の三代目家元「藤間紫」を継承しました(SPICE)。祖母である初世家元・藤間紫さんに幼い頃から師事し、その遺志を継いだかたちです。
名取・師範・家元の違いはこちらの記事にまとめています。家元は流派の当主なので、名取よりさらに先の立場です。
松たか子さん・檀れいさんはどうですか?
松たか子さんは日本舞踊松本流の名取「初代 松本幸華」と紹介されています(Wikipedia)。松本流は藤間流から分かれ、八代目松本幸四郎(初代松本白鸚)が創流した流派で、歌舞伎の色が濃いのが特徴です。
檀れいさんは、公式サイトの特技欄に「日本舞踊 花柳流【花柳萩蝶】」と芸名が載っています(檀れい公式サイト)。名取・師範といった肩書きまでは書かれていないので、ここでは「流派の芸名を持っている」までにとどめます。
名取になるのはどれくらい大変ですか?
流派によりますが、たとえば花柳流の名取試験の受験資格は「満15歳以上」「花柳流を満3年以上、怠りなく学びたる者」です(花柳流公式)。
つまり最短でも数年。仕事を持ちながらこの段階まで行った人は、稽古を長く続けてきたということです。名取になった記念に開く会を名披露目といい、『松の緑』のような祝いの曲が踊られます。
芸能人の日本舞踊は舞台で見られますか?
見られます。舞踊家としても活動している人は、流派の会や日本舞踊協会の公演に名取名で出演します。公演情報は日本舞踊協会の公演ページで探せます。
チケットは各流派合同新春舞踊大会が全席自由3,500円、協会の支部公演で6,000円前後という例があり、歌舞伎より手頃なことが多いのも特徴です(あくまで会ごとの一例です)。
番組で名取かどうか見分けるには?
流派名から始まる芸名で載っていれば、その人は名取です。「尾上紫」「花柳〇〇」のように、流派名+個人の名という形になっています。
テレビで見る顔と番組の名前が一致しないことがあるのは、このためです。番組に本名が見あたらなくても、芸名の欄を探せば見つかります。
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